電気化学測定用電極

トップページ > 電気化学測定用電極・セル > くし形電極

超高感度くし形電極

従来のくし形電極のくし間隔は「5 μm」のもの1種類だけでしたが、白金、金電極について、新たにくし間隔「2 μm」、「3 μm」の電極を開発致しました。

2 μmおよび3 μm Auくし形電極は電極のより高度な微細化を実現したため、レドックスサイクル数が急激に増加することが確認され、それゆえ更なる高感度測定が有効になります。2 μmおよび3 μm Ptくし形電極も同様に感度が向上しますが、白金電極の特性上、サンプル溶液中の溶存酸素の影響を受けてしまいます。2 μmおよび3 μm Ptくし形電極で測定をする際は必ず脱気処理したサンプルをお使いください。

超高感度くし形電極(3 μm)の写真はFig.1です。それぞれくし形作用電極、参照電極とカウンター電極が示されています(Fig.1右側の写真)。また参照電極電位を一定にするために銀塩化銀インクの塗布をお勧めします(Fig.1左側の写真)。

くし形電極
Fig.1 銀塩化銀インクを塗布した参照電極部(左)と、3 μm Ptくし形電極の写真(右)


超高感度くし形電極は従来のくし形電極用のケーブルキット(カタログNo.011066)がそのまま使用できます(Fig.2)。
微量サンプルを測定する場合、くし形電極をケーブルキットにセットアップして、くし形作用電極、参照電極とカウンター電極が全部浸るようにサンプル溶液を乗せます(Fig.3)。
ケーブルキットをデュアル電気化学アナライザー(802シリーズ700シリーズ)に繋げば簡単に測定が行えます。
Fig.2 ケーブルキットに設定した3 μmくし形電極 Fig.3 サンプル溶液部分の拡大
Fig.2 ケーブルキットに設定した3 μmくし形電極 Fig.3 サンプル溶液部分の拡大


例として、0.5 M NaCl溶液中1mMフェロセンメタノールサンプルを測定する場合の、3 μm Auくし形の電極1と電極2のそれぞれシングルモードで測定したCVをFig.4に示します。電極1と2がほぼ同様なCVを示しており、両方のくし形電極が高精度に作られていることがわかります。

3 μm Auくし形電極1、2のそれぞれシングルモードのCV測定
Fig.4 3 μm Auくし形電極1,2のそれぞれシングルモードのCV測定。掃引速度30 mV/s。
(この画像をクリックすると大きな画像にリンクします)

3 μm Auくし形電極デュアルモードのCV測定
Fig.5 3 μm Auくし形電極デュアルモードのCV測定。
G電極掃引速度10 mV/s. C電極印加電位-0.2 V.

デュアルモードでの測定はC電極(Collection electrodes)に還元電位印加することで、G電極(Generator electrodes)上フェロセンメタノールのレドックス現象が発生し、電流が大幅に増大し、CV形状が変化します。赤い曲線はG電極、青い曲線はC電極のCV曲線で、定常電流が観察されます。

また、電極間隔が3 μmになったため、レドックスサイクル数が更に増加し、検出電流が大きくなり、フェロセンメタノールのCVデュアルモードの限界電流とシングルモードのピーク電流に比べ約8倍になっています(Fig.6)。
5 μm くし形電極の場合は約4倍ですので(Fig.7)、3 μm くし形電極はより高感度な測定が可能であることがわかります。

3 μm Au IDA電極でデュアルモードとシングルモードCV測定の比較
Fig.6 3 μm Au くし形電極でデュアルモードとシングルモードCV測定の比較。
掃引速度10 mV/s。
(この画像をクリックすると大きな画像にリンクします)

5 μm Au くし形電極でデュアルモードとシングルモードCV測定の比較
Fig.7 5 μm Au くし形電極でデュアルモードとシングルモードCV測定の比較。
掃引速度10 mV/s。
(注:5 μm くし形電極の面積が大きいため、絶対電流値が大きく見えます)

3 μm くし形電極のLSV(リニアースィープボルタンメトリー)のデュアルモードの測定データをFig.8に示します。C電極の限界電流とG電極の限界電流によって、捕捉率が96.4%と計算されました。


3 μm Auくし型電極のデュアルモードの0.5 M NaCl溶液中1mMフェロセンメタノールサンプルのLSV測定
Fig.8 3 μm Auくし形電極のデュアルモードの0.5 M NaCl溶液中
1 mMフェロセンメタノールサンプルのLSV測定。
掃引速度10 mV/s.
(この画像をクリックすると大きな画像にリンクします)

CV、LSV電気化学テクニック以外に、くし形電極はいろいろな電気化学測定テクニック、例えばクロノアンペロメトリー、ノーマルパルス、微分パルボルタンメトリーなどに適用でき、より多く情報が得られます。くし形電極の研究活用で、より一層興味深い知見を得ることが期待できます。

■超高感度くし形電極の種類■

カタログNo.をクリックするとWEB見積計算書に自動入力できます
カタログNo. 品名および明細 幅(μm) 間隔(μm) 長さ(mm) 対本数
012129 くし形電極 Au 3 3 2 65
012260 くし形電極 Au(絶縁膜無し) 3 3 2 65
012257 くし形電極 Au 2 2 2 65
012261 くし形電極 Au(絶縁膜無し) 2 2 2 65
012130 くし形電極 Pt 3 3 2 65
012263 くし形電極 Pt(絶縁膜無し) 3 3 2 65
012258 くし形電極 Pt 2 2 2 65
012264 くし形電極 Pt(絶縁膜無し) 2 2 2 65
通常タイプ
012125 くし形電極 Au 10 5 2 65
012259 くし形電極 Au(絶縁膜無し) 10 5 2 65
012126 くし形電極 Pt 10 5 2 65
012262 くし形電極 Pt(絶縁膜無し) 10 5 2 65
012127 くし形電極 C 10 5 2 65
012266 くし形電極 C(絶縁膜無し) 10 5 2 65
012128 くし形電極 ITO 10 5 2 65
012265 くし形電極 ITO(絶縁膜無し) 10 5 2 65
オプション
011066 くし形電極ケーブルキット
011464 参照電極用銀塩化銀インク(2 mL)

≪2 μm、3 μm Ptくし形電極をご使用の際の注意点≫
白金電極の特性上、サンプル溶液中の溶存酸素の影響を受けてしまいます。超高感度Ptくし形電極で測定をする際は必ず脱気処理したサンプルをお使いください。


line
トップページ電気化学計測電極&アクセサリ光と電気化学分光分析お問い合わせ