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電気化学の基礎 Vol.10

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更新日:2007-01-10

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『炭素電極について その4』

元東京大学工学部 助教授
渡辺 訓行
(ビー・エー・エス株式会社 顧問)
講師のプロフィール

【本編内容】(本編 約75分)

  1. スタート
  2. 化学修飾およびその周辺技術の目的
  3. 対象官能基
  4. アミノ基の蛍光ラベル化
  5. NBD-Fによるラベル化
  6. 活性エステルによる方法
  7. シリカゲルの化学修飾
  8. グルコースオリゴマーの分析法
  9. 生体ポリアミンの電気化学検出法
  10. NBD−トリプトファンのECD−蛍光検出
  11. 揮発性にするための誘導体化法
  12. アシル化;アミン、アミノ酸、アルコール類などに対して
  13. エステル化;脂肪酸や有機酸などに対して
  14. シリル化;アミノ基、カルボキシル基、水酸基に対して
  15. グラッシーカーボンの表面
  16. 修飾基導入の分類
  17. 選択的誘導体化とトータル誘導体化

【概要】

今回は、前回の話が少し分かりにくかったかもしれませんので、特に化学修飾について捕捉します。化学修飾の主な目的は、検出法の拡大にあります。直接的に検出できない物質でも、化学修飾することで、高感度に検出することが可能になります。対象官能基として代表的なものに、アミノ基(-NH2)、カルボニル基(-CO=O)、カルボキシル基(-COOH)、ヒドロキシル基(-OH)がありますね。様々な応用例の中から特徴的なことをピックアップしてお話していきましょう。アミノ基の蛍光ラベル化、活性エステルによる方法、揮発性にするための誘導体化法について順番に説明します。特に、活性エステルによる方法では、私が25年前に実際に論文にまとめた仕事を具体的に説明していますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい。

以上を踏まえて、改めてグラッシーカーボン(GC)の化学修飾について考えてみましょう。研磨後のGC電極の表面には、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基などが露出しています。それぞれの官能基を、化学修飾により選択的に覆うことによって、興味深い事実がわかってきました。