電気化学 測定用電極

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内部溶液の調製手順

非水溶媒系で用いる Ag / Ag+ 参照電極の内部溶液としては、測定対象の溶液サンプルと同じ非水溶媒に、 Ag+イオンを含む塩と、支持電解質を加えたものが主に用いられます。
ここでは例として、0.01 mol/L 硝酸銀(I)(AgNO3)および 0.1 mol/L 過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)を含有する アセトニトリル(ACN)溶液を調製します。

※ 調製に使用する各試薬は、弊社では販売しておりません。市販の特級試薬を別途ご用意下さい。
※ アセトニトリルは、事前に乾燥・脱水済みのものをご利用下さい。
※ 作業中は必ず各種保護具を装着し、化学物質の取り扱いには十分ご注意ください。
※ 溶液の調製量などはあくまでも目安ですので、お客様の実験プランに合わせてご検討下さい。


図1:溶液の調製に必要な器具
図1:溶液の調製に必要な器具:
(1)メスフラスコ
   (25mL、50 mL)
(2)薬さじ、スパチュラ
(3)薬包紙
(4)50 mL ビーカー(2点)
(5)1 mL ピペット
(6)ガラス棒
(7)遮光ガラス瓶
図2:TBAPの秤量
図2:電子天秤と薬包紙を使用して、1.71 g(5 mmol)過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)を秤量します。その後、薬包紙から 50 mL ビーカーにTBAPを移し、ビーカーに少量のアセトニトリル(ACN)溶液を加えて溶解させます。
図3:10 mmol/L TBAP / ACN溶液の調製
図3:こぼれを防ぐためにガラス棒などを伝わせながら、ビーカーの溶液を 50 mL メスフラスコに移します。ACN で数回共洗いをした後、メスフラスコの標線まで ACN を加え、栓をして混合し、0.1 mol/L TBAP / ACN 溶液を調製します。

図4:0.1 mol/L TBAP / ACN溶液の調製
図4:電子天秤と薬包紙を用い、0.043 g(0.25 mmol)硝酸銀(I)(AgNO3)を秤量します。秤量後、薬包紙からAgNO3をもうひとつの 50 mL ビーカーに移し、先ほど調製した 0.1 mol/L TBAP / ACN 溶液を少量加えて AgNO3 を溶解させます。
図5:
図5:ガラス棒などを伝わせながら、ビーカーの溶液を 25 mL メスフラスコに移します。更にアセトニトリル(ACN)でビーカーをすすぎ、メスフラスコに移すプロセスを数回繰り返します。その後、1 mL ピペットを用いて 10 mmol/L TBAP / ACN 溶液を加えながらメスフラスコの標線に合わせて、25 ml の溶液を調製します。
図6:調製した溶液の保存
図6:調製した 0.01 mol/L AgNO3 / 0.1 mol/L TBAP / ACN 溶液を、25 mL メスフラスコから遮光ガラス瓶に移して保管します。保管期限の目安は、冷暗所にて約1ヶ月です。遮光ガラス瓶には、組成や調製日を記載したラベルや、毒劇物関連のラベルを貼り付けてから保管してください。



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