電気化学 測定用電極

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電気化学 測定用 非水溶媒系参照電極 RE-7Nシリーズ


ビー・エー・エスの電気化学 測定用 非水溶媒系参照電極は組立式です。
測定系に合わせた内部溶液をご用意頂く事で、様々な実験にご利用頂けます。

電気化学 測定用 RE-7 非水溶媒系参照電極(Ag/Ag+)
電気化学 測定用 RE-7S 非水溶媒系参照電極(Ag/Ag+)

電気化学 測定用 RE-7VT 非水溶媒系参照電極ねじ込み式
 

※RE-7VNは弊社フローセル専用のため、他社製品との互換性を保証する規格ではございません

  • 特長
  • 参照電極について
  • 溶媒について
  • 支持電解質について
  • 内部溶液の調製手順
  • ラインナップ
  • 有機溶媒系サンプルで使用
  • 内部溶液が交換可能
  • ランニングコストが低い

この参照電極は非水溶媒系のための銀-銀イオン参照電極です。
液間電位差を小さくするため、内部溶液にはサンプルと同じ溶媒、支持電解質をご使用下さい。
また、再現性を保つには測定日ごとに内部溶液を更新するのが有効です。
使用方法に関するハンドブックはこちら

非水溶媒系電気化学測定における溶媒は

  1. 電極活性物質、生成物質の溶解度
  2. 測定する電位領域

を考慮して選択する必要があります。
負電位領域ではジメチルスルホキシド(DMSO)、正電位領域ではアセトニトリルがよく用いられます。
溶媒は不純物によって、その化学的性質を著しく損なうことがあるため、使用する前に充分に精製することをお勧めします。


サンプルを有機溶媒にて溶解する場合、支持電解質を添加しなければなりません。
支持電解質を選択する上で、下記の事項を考慮する必要があります。

  1. 有機溶媒に対して溶解度が大きいこと
  2. 電位窓が広いこと
  3. 有機溶媒との反応がないこと

代表的な支持電解質は
TBAP:Tetrabutylammonium perchlorate
TEAP:Tetraethylammonium perchlorate
TBAPF6:Tetrabutylammonium hexafluorophosphate などが用いられています。

ここでは内部溶液の調製手順についてご紹介いたします。

非水溶媒系で用いる Ag / Ag+ 参照電極の内部溶液としては、測定対象の溶液サンプルと同じ非水溶媒に、 Ag+イオンを含む塩と、支持電解質を加えたものが主に用いられます。
ここでは例として、0.01 mol/L 硝酸銀(I)(AgNO3)および 0.1 mol/L 過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)を含有する アセトニトリル(ACN)溶液を調製します。

※ 調製に使用する各試薬は、弊社では販売しておりません。市販の特級試薬を別途ご用意下さい。
※ アセトニトリルは、事前に乾燥・脱水済みのものをご利用下さい。
※ 作業中は必ず各種保護具を装着し、化学物質の取り扱いには十分ご注意ください。
※ 溶液の調製量などはあくまでも目安ですので、お客様の実験プランに合わせてご検討下さい。


図1:溶液の調製に必要な器具
図1:溶液の調製に必要な器具:
(1)メスフラスコ
   (25mL、50 mL)
(2)薬さじ、スパチュラ
(3)薬包紙
(4)50 mL ビーカー(2点)
(5)1 mL ピペット
(6)ガラス棒
(7)遮光ガラス瓶
図2:TBAPの秤量
図2:電子天秤と薬包紙を使用して、1.71 g(5 mmol)過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)を秤量します。その後、薬包紙から 50 mL ビーカーにTBAPを移し、ビーカーに少量のアセトニトリル(ACN)溶液を加えて溶解させます。
図3:0.1 mol/L TBAP / ACN溶液の調製
図3:こぼれを防ぐためにガラス棒などを伝わせながら、ビーカーの溶液を 50 mL メスフラスコに移します。ACN で数回共洗いをした後、メスフラスコの標線まで ACN を加え、栓をして混合し、0.1 mol/L TBAP / ACN 溶液を調製します。

図4:硝酸銀(I)の秤量
図4:電子天秤と薬包紙を用い、0.043 g(0.25 mmol)硝酸銀(I)(AgNO3)を秤量します。秤量後、薬包紙からAgNO3をもうひとつの 50 mL ビーカーに移し、先ほど調製した 0.1 mol/L TBAP / ACN 溶液を少量加えて AgNO3 を溶解させます。
図5:0.01 mol/L AgNO3 / 0.1 mol/L TBAP / ACN溶液の調製
図5:ガラス棒などを伝わせながら、ビーカーの溶液を 25 mL メスフラスコに移します。更にアセトニトリル(ACN)でビーカーをすすぎ、メスフラスコに移すプロセスを数回繰り返します。その後、1 mL ピペットを用いて 0.1 mol/L TBAP / ACN 溶液を加えながらメスフラスコの標線に合わせて、25 ml の溶液を調製します。
図6:調製した溶液の保存
図6:調製した 0.01 mol/L AgNO3 / 0.1 mol/L TBAP / ACN 溶液を、25 mL メスフラスコから遮光ガラス瓶に移して保管します。保管期限の目安は、冷暗所にて約1ヶ月です。遮光ガラス瓶には、組成や調製日を記載したラベルや、毒劇物関連のラベルを貼り付けてから保管してください。

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商品名の前に★マークがあるものは、常備在庫品です
商品コード 商品名 液絡部 用途など
013848 RE-7N 非水溶媒系参照電極 イオン透過性ガラス スタンダードタイプ
013849 RE-7SN 非水溶媒系参照電極 イオン透過性ガラス RE-7Nの小型タイプ
013850 RE-7VN 非水溶媒系参照電極ねじ込み式 セラミックス フローセル用:ポリメチルペンテン製
オプション(別売)
012108 RE-PV参照電極保存ビン(10 mL) φ6 mm参照電極の保存用
012057 RE-7 参照電極テフロンキャップ Ag線付き
012058 RE-7S 参照電極テフロンキャップ Ag線付き
012176 サンプルホルダー 6 mmφ(2本入り) イオン透過性ガラス 参照電極の自作用パーツなど
012177 サンプルホルダー 9 mmφ(2本入り) イオン透過性ガラス RE-7Nのダブルジャンクションなど

 ※内部溶液は付属しておりません。
 ※先端の液絡部は取れやすい場合がございますので、開封時などお気を付け下さい。


参照電極の保存についてはこちらから

【動画】RE-PV参照電極保存ビンを用いた参照電極の保存方法はこちら

これから電気化学を始める方のための参照電極の基礎資料はこちら

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